2019 年始のご挨拶

 

皆様あけましておめでとうございます。

『カリギュラ』の企画/シナリオ原案/プロデューサーの山中です。

 

年始の挨拶と共に、これまでの思い出を話そうかなと思います。

いつもどおりポエミックなので時間のない方は一番下まで

サーっとスクロールするとよいかと思います。

 

さて昨年はカリギュラにとって、とても大きな動きのあった年でした。

PS4『Caligula Overdose』の発売、

そしてTVアニメ『Caligula-カリギュラ-』の放送と

企画が始まった頃では考えられない様々な展開をさせていただきました。

 

 

そして今年の3月には『カリギュラOD』のSwitch版の発売が控えております。

考えてみれば2016年2月に初報を公開したカリギュラは

ここまでノンストップで展開を続けてまいりました。

 

思い出話をすると、世に出る前、つまり2014年頃になりますか……。

カリギュラは社内でも決して期待されていたタイトルではありませんでした。

※色々逆風があったのですが、具体的に言うと生々しすぎるのでやめときます。

 

まぁ、わかります。売れ線のお約束と真逆の要素が多すぎますしね。

メインキャラも男女半々でターゲットユーザーわかりづらいし、

お色気要素や、露骨な恋愛の要素ないですしね……。

 

しかし、企画した僕と、宣伝担当はトガり倒しておりまして、

”これがやりたいんじゃ!” ”それがこだわりなんじゃ!”

”μは真っ白でいいんじゃ!” ”全曲歌うんじゃ!!”

と跳ね除けまして、外に理解してくれる仲間を増やしていき、

信じるものを形にしていきました。

 

というと、なんだかちょっと武勇伝感ありますが、

ぶっちゃけそんな格好いいものではなくそれはそれは恐怖を伴うものでした。

毎日震えてました。

 

だからこそ2016年2月カリギュラ初報公開時からの

ユーザーの皆様の暖かい反応に救われる思いだったのです。

死にかけてた我々は「あ、もっと頑張れる」と思いました。

 

よくわからない新興メーカーのよくわからないディレクターの

よくわからない新規タイトルに期待を寄せ、

応援してくださった皆様のおかげで今の状況があります。

アニメ化等の華々しい景色を見せてくださったのは、ユーザーの皆様です。

 

ゲームに限らずエンタメコンテンツは常に出続けます。

皆様にとって更に好きなものも生まれ続けていることでしょう。

そのとき応援してくださった方にとっては複数あるタイトルのひとつで、

今は忘れてしまっているかもしれません。

 

ですが、我々の方は忘れません。

当時の我々にとっては増えていく予約や期待の声はすべて福音でした。

 

(なのでカリギュラに限らず皆さんが好きなものを好きと発信していくのは

是非続けてください。それに救われる作り手が世の中いっぱいおります)

 

「カリギュラは福利厚生が良い」みたいなことをユーザーの皆様から

お伝えいただくことがあるのですが、それは当然の話で。

喜んでいただけることで、

我々は走るエネルギーを現地調達してましたから。

 

あらゆる場でお伝えしているつもりではありますが、

改めて感謝させてください。

 

なんだか死に際のような文章ですが、死にません。

しっかりと次を見据えて、仕事しております。

 

 

決して潤沢な予算のあるビッグタイトルではありませんので、

取りたいフットワークが取れないこともあり……

諸々細かいところで不都合をお掛けすることもあるかと思います。

大変申し訳ございません。

しかし、小粒ではありますがカリギュラでしか表現できない

感情を皆様に与えるべく、

これからも全力を尽くしてゲーム制作に臨みます。

 

本年も引き続きカリギュラをよろしくお願いいたします。

 

ラフ案1-3